スガシカオさんの歌詞の裏にある深い表現が大好きです。

私は基本的に洋楽が大好きでした。英語は正直わからないので、若い頃は曲だけに重点を置いた聞き方をしていました。楽曲ありきでCDを買っていました。邦楽も聞いていますが、楽曲のみで選んでは聞いていました。歌詞を追っかける聞き方はしていませんでした。ただ、私が様々な出来事に悩み、落ち込んでいた時に、スガシカオさんの春夏秋冬がラジオから流れて来ました。

ラジオと言う事と、落ち込んでいた感情も重なって、歌の歌詞が、耳にストレートに入ってきました。いつもの私なら聞き流してしまうのですが、その春夏秋冬の歌詞は、私が落ち込んでいる心を包み込んでくれる様な不思議な気持ちになったのを覚えています。何か小説を歌に乗せている様な感覚でした。もしかしたら、初めて歌詞ありきで曲を聞いたと思います。こんなに深い歌詞があるのかと、驚いたのを覚えています。勿論、曲も本当に素敵な曲で、クレジットを検索したら、スガシカオと言う名のアーティストでした。

私はその1曲で、心を射抜かれ大ファンになっていきました。他の曲もと聞いた中に、何となく聞いた曲がありました。プログレスでした。曲は薄ら聞いた事はあっても、歌詞はスルーしていたので、あらためてじっくり聞いてみて、このスガシカオワールドとも言うべき素晴らしい歌詞がありました。

ただ単純にがんばろうとか、前を向こうとかではなく、なぜ、前へ進むのかと言う答えに対してのサクセスが満載されているのに、1本のドラマが出来るのではないかと思うぐらいのメッセージが1曲の中に詰められています。また、スガシカオさんの生き方そのものが、歌詞に反映されているのだと、いつも感じています。愛や勇気や夢と言う言葉を口に出すのは照れくさいのですが、その言葉の裏にある深い部分を歌詞に表したり、いろいろな言葉に置換えたりするスガシカオさんの表現力と言いますか、言語力と言うのは、私の心に激励されている様で、元気が出ます。また、スガシカオさんの曲は、この曲に込められたメッセージを探しながら聞くのも大好きです。

それは宝探しにも似ていて楽しく聞かせて頂いています。常に厳しい環境に立ち位置を置くスガシカオさんの生き方にも共感いたします。また、50歳を過ぎても、こういったアーティストがいる事が、ものすごくうれしいですし、大袈裟に言わせて頂ければ私達の希望です。そして、私は40代になっても、スガシカオさんの曲を聞いて、こういう感情が自分にもまだあるんだと言う事を確認させてくれます。今後も曲と言う名の一編の小説を楽しみにしています。